血糖値スパイク
- 2024/11/18 13:40
- カテゴリー:日記とメモ
食後に起きる眠気を「血糖値スパイク」と呼ぶそうです。
食後の眠気は2つの要因が考えられるそうです。
1)血液が消化管に集中し、一時的に脳の血液が不足し酸欠
2)食後の血糖値上昇とインスリンの関係
この2)が血糖値スパイク。インスリン量の急変化による血糖値急上昇、急下降で「血糖値スパイク」が引き起こす激しい眠気。
食後の眠気がひどい場合は、糖尿病の可能性も。健康なら膵臓からのインスリン供給の増加で血糖値の急上昇が抑えられる、ところが糖尿病の場合は血糖値を下げるインスリンが働きづらいことから、食後の血糖値が高止まりで、加えて覚醒を促すホルモン「オレキシン」が分泌されなくなるのもあり、食後の眠気が強くなります。
【血糖値スパイク】
食事や飲み物から摂取した糖質(糖類や炭水化物)は体内でブドウ糖に変換され、血液に混ざって全身の細胞に運ばれる。この血中のブドウ糖の含有量が血糖値。
食後しばらくすると糖質の吸収とブドウ糖への変換が始まり、消化が落ちつくまで血糖値が上がり、それに応じて膵臓からはインスリンがたくさん分泌されて血糖値の増加がゆるやかに。
「血糖値スパイク」とは血糖値が急上昇・急降下する状態。スパイク(spike)は英語で尖った釘などの意味があり、血糖値の変動がグラフでとげのようになっていることから、この名称がつけられた。
血糖値スパイクでひどい眠気や頭痛などの症状が起きますが、時間経過により血糖値が元に戻ることから症状が自覚できないことも多い。
【血糖値スパイクの検査】
食後の血糖値の推移を調べます。最低10時間の絶食を経て、空腹時血糖値を計測、そして75gのブドウ糖の服用後(または食後)30分、1時間、2時間に血糖値を計測。
【血糖値スパイクの対策】
・食事
炭水化物や糖類を控えめに、食物繊維やたんぱく質を多めに摂る。よく噛んでゆっくり食べることを心がけます。食べる順も重要で、野菜類を先に食べることで、血糖値の上がり方をゆるやかにできます。
・運動
有酸素運動は長時間続けることのできる呼吸をしながらの運動で、ウォーキングやジョギングが代表的でしょう。また、筋肉に負荷をかけながら行う運動で階段の上り下りも有効。
最も効果が期待できるタイミングは食後30分以内の運動。食後少し経ってから軽く3~5分程度身体を動かすだけでも血糖値の上がり方をゆるやかにする効果があるとされています。
食後30分~1時間以内に15分程度ウォーキングなど軽い運動により食事で摂ったブドウ糖を代謝し、血糖値の急上昇を防ぎます。
・緑茶とコーヒー、乳製品
※果糖やブドウ糖、砂糖などが多く含まれるジュースなどのドリンクの摂取を抑える。
緑茶には、カテキンというポリフェノールの一種でEGCg(エピガロカテキンガレート)という物質が含まれており、この物質はインスリンの分泌を抑制する働きのあるセレノプロテインPというたんぱく質の分泌を抑制します。これによってインスリンがしっかりと分泌されるようになり、食後血糖値の急上昇を抑える効果があります。また、この働きによって糖尿病の発症を抑える効果も期待できます。
コーヒーにはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸という物質が豊富に含まれています。このポリフェノールには食後の血糖値上昇をおだやかにする働きがあるため、食後にコーヒーを飲むことで血糖値スパイクを抑える効果を期待できます。さらにクロロゲン酸には、抗酸化作用や血管を丈夫にする作用なども報告されています。
牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、近年注目されている低GI食品のうちでも全体的にGI値が低いことで知られています。GI値とはグリセミック・インデックスの略で食後血糖値をどの程度上昇させるかをあらわしています。朝食の際に牛乳を飲んでおくと炭水化物の吸収がゆるやかになり、1日中血糖値が上昇しにくくなるという報告もあり、糖尿病予防の効果も期待できます。