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遺伝子組み換え

米国で承認間近と危惧されていた遺伝子組み換えアメリカ栗に対して、アメリカ栗財団(American Chestnut Foundation、TACF)はその開発からの撤退を発表。

これは自然の栗の木に枯れ病が急増していることに対して、遺伝子組み換えによって耐病性を高めるというものだったが、遺伝子組み換え耐病性品種は成功例がほとんどない。遺伝子操作によってむしろ病気に弱くなるケースの方が多いからだ。実際にこの遺伝子組み換え栗は実験の成功が主張され、大規模栽培への懸念が高まっていた。

しかし、実際に実証試験をしてみると、耐病性は変動しやすく、成長の急速な落ち込みや死亡率が高まったことが明らかになった。むしろこの遺伝子組み換え栗の栽培をすることで自然な栗の回復は妨げられることが予測されたため、この栗の開発が止まった。

このケースは栗に限らず、遺伝子操作生物で共通する結果なのではないかと思う。

食料危機を救う、生産性を上げる、これらの遺伝子操作推進派の言う宣伝はこの30年間、事実でないことが明らかになっている。実際に病気に耐えたり、高温に耐えたりするような高度な生命機能は単純な遺伝子操作では得ることはできない。

人類はまだ遺伝子が持つ機能のほんのわずかしか理解できていない。その限界を踏まえず、そうした生命体を環境中に放出することの愚かさを改めて確認すべきだろう。

Press Release: TACF Discontinues Development of Darling 58
https://tacf.org/tacf-discontinues-development-of-darling-58/

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